BELLグループの
パーパス実現に向けた取り組みと、
その道を共に歩む人財の姿 — 役員が語る

01各社社長対談

CROSSTALK 01

  • speaker 01

    中西 洋彰

    ベル・ホールディングス株式会社
    代表取締役社長

  • speaker 02

    上野 誠也

    ベル・データ株式会社
    代表取締役社長

  • speaker 03

    狩野 貴史

    milab株式会社
    代表取締役社長

BELLグループのパーパスと実現に向けて
そして共に歩む人財の皆様へ

1991年の創業以来、IBM製サーバーの提供を通じたシステム開発・構築・運用を柱に成長を続けてきたBELLグループ。
そのビジネスは現在、さらなる展開を迎えています。
2020年からの「第三創業期」にあたって掲げた「技術探険と共創で、社会に安心を届ける」というパーパス(存在意義)。
それを実現し100年続く企業となるために、いままでにない新しいサービスと事業領域が生み出されています。
ここではBELLグループの経営層3名が、グループの歴史、目指す姿、解決していく社会課題。
そして、もっとも大切な「人財」について語り合いました。

「社会に安心を届ける」ビジネスを展開する企業グループ

  1. 中西

    BELLグループは、経営戦略を行うベル・ホールディングス株式会社の傘下に、事業会社として、上野社長が率いるベル・データ株式会社と、狩野社長が代表を務めるmilab(ミラボ)株式会社が置かれています。

  2. 上野

    ベル・データはBELLグループの祖業であり、1991年創業以来一貫して企業の基幹システムを支えるIBM製サーバー「IBM Power(IBM i)」を提供してきました。
    企業で働く皆様が使用する基幹システムを、構築・運用・保守しお客様ごとに抱えておられる悩みに向き合い、課題解決をご支援しています。
    ITテクノロジーは急速に進化し、近年はAIなど先端テクノロジーへの対応、セキュリティの強化も必須です。私たちは技術者の立場でシステムを最適に使い続けるためのお手伝いをしているのです。

  3. 中西

    このベル・データが私たちのコアとなるビジネスであり、現在もシステムインテグレータとして技術を磨き続けている分野ですね。
    さらに、2024年からはまったく新しいサービスを提供するようになりました。それがmilab(ミラボ)が行う防災事業です。

  4. 狩野

    milabのビジネスは、ひとことで言えば「防災備蓄の最適化」です。平常時だけでなく災害時にも「誰一人として取り残されない社会」を実現することが私たちのミッションです。
    災害大国である日本では、地震や洪水などが起こるたびに被災した方々が避難所で暮らしを強いられます。しかしながら、そこには多くの課題があります。
    残念ながら避難所での生活環境が芳しくないために健康を害したり、果ては亡くなってしまったりする方もいます。これは災害関連死と呼ばれていて社会問題となっています。。寄付された生活用品が適切に被災者に届けられなかったり、届いたとしても避難者のニーズとは合わずに現地に未使用品が滞留してしまったりすることもあります。

  5. 上野

    そのため、やむを得ない備蓄品のフードロスや廃棄が起きてしまうのですね。

  6. 狩野

    そこでmilabでは、備蓄品を適切に管理・流通させていく仕組みを通して、あらゆる避難者の方々にとって生活しやすい避難環境を実現しようとしているのです。
    大切なのは、こうした取り組みをなぜ「行政」や「NPO」ではなく「BELLグループ」がビジネスとして行う必要があるのか? という点です。

  7. 中西

    そこには「技術探険と共創で社会に安心を届ける」というグループ全体のパーパスが大きく関わっています。
    システムの提供を通して企業の活動を支えるベル・データも、防災をアップデートしていくmilabも、根底にある思想は社会全体が抱えている課題へ解決策を提案し、サステナブルな社会を実現することです。

社会課題を解決するBELLの人財のパーソナリティ

  1. 中西

    現在BELLの社内では、新卒入社の社員はもちろん、中途入社のエンジニア経験者、未経験入社、主要な製品であるIBMからの転職者、ミャンマーからのグローバル人財など実にさまざまなメンバーが働いています。経験、年齢も幅広く、国際色豊かな職場です。

  2. 狩野

    私と中西さんは、別の会社から当社に移ってきた転職組ですね。私は、最初は経営コンサルタントとしてBELLグループに関わり、防災関連のスタートアップ企業との協業を支援していくうちに、この事業の魅力に惹かれてBELLグループに入社しました。

  3. 中西

    このテーマは、ぜひ上野社長にお聞かせいただきたいと思います。上野社長は新卒入社でベル・データに入り、現在は社長を務めている純粋なプロパー社員ですから。

  4. 上野

    私は2000年に入社し、社歴はもう25年以上になります。入社時は熊本にある九州支店で、はじめてBELLが新卒社員を募集した年の新入社員です。

  5. 中西

    入社の動機を振り返っていただけませんでしょうか。

  6. 上野

    実は第一志望は別の業界でしたが文才及ばず叶いませんでした。そんな中、ケータイやパソコン、インターネットなど身近な環境が徐々にIT化・デジタル化していく環境に触れ、新たな産業を担う将来性のある業界だと思い、IT業界に着目しBELLを選びました。
    そこでたくさんの出会いに恵まれビジネスを経験しお客様に喜ばれることがやりがいになっていきました。熊本から福岡、そして大阪の支店に移り、さらに数年を経てこのクロストークが行われている東京に赴任してきたのは2023年からです。

  7. 狩野

    当時からBELLのカルチャーに変化はありましたか。

  8. 上野

    共通しているところは多いと思います。仕事に前向きで、風通しよくコミュニケーションをとり、お客様の課題にぶつかるたびに方法を考えて積極的に解決していくという社風です。

  9. 狩野

    私もはじめてBELLに関わったとき、困ったメンバーに当たり前に手を貸している様子がまず印象に残りました。コミュニケーションも、謙虚でフラットです。

  10. 中西

    BELLグループの人財に共通する特徴を一言で表すなら、やはり「誠実」でしょうか。
    相手を思いやる気持ち、目の前の課題に対し一生懸命に取り組む姿勢は皆さんに共通しております。

  11. 狩野

    私は、チームを超えて社内で助け合うカルチャーの背景にあるのは個々のメンバーの技術力の高さだと感じます。IBMの製品の理解度が高く、営業メンバーでも基礎的なエンジニアの作業ができることに驚かされました。

  12. 上野

    それには理由があるのです。創業時のBELLは、「IBM Power(IBM i)」を海外から並行輸入で仕入れ、自らパーツを検証しお客様環境に導入するビジネスモデルでした。そうすることで、中小企業でもIBMの高性能な製品をコストパフォーマンスよく使えるメリットを提供することができました。
    ただし、海外からの並行輸入のため日本IBMの保守やサポートを受けられないという壁がありました。それに対しては全社員がサーバーを研究してIBMに負けない知識を身に付け、パーツをひとつひとつばらしたり組み上げたりしながら試行錯誤してメンテナンスもできるように成長していったのです。
    現在は、日本IBMとは強固なパートナーシップを築き、「共創」の関係でマーケットを共に支えていくようになりました。その根底には「自力で解決する」という成長意欲があると思います。

  13. 中西

    まさに、第三創業期に「Honest」「Passionate」「Proactive」という人材像で表現された価値観ですね。30年以上変わることのない強みを探していった結果、この3つのパーソナリティにたどり着きました。

  14. 上野

    「Honest」「Passionate」「Proactive」は、私の入社当時からBELLが重視してきた姿勢が見事に言語化されていると感じます。
    そのなかでも、私は特に「Proactive」が大切だと考えています。BELLグループの人財は誰しも、自らのキャリアをデザインし、直面する社会課題をある意味楽しみながら新たな価値を生み出していきます。自分自身の生き方や働き方に誇りを持ち、成長意欲を持ち続けていける、そんな人財が育まれるBELLグループでありたいと思っています。

生き生きと働き社会に貢献する「技術探険」の精神

  1. 中西

    「技術探険」は、BELLが社会課題を解決していくための極めて重要な価値観の一つです。私たちが考える「技術」とは、ITテクノロジーだけを指すわけではありません。BELLが展開するすべてのサービスが、激変していく世の中で積極的に最適解を見出していく「技術探険」なのです。

  2. 上野

    そうした意味では、milabという新しい会社が、まさに技術探険だと思います。

  3. 狩野

    防災を産業にするというmilabのチャレンジは、決して簡単なものではありませんが、社会そのものを変えていく可能性を秘めています。自治体や市民の考え方や行動にも影響を与え、将来的には法的な枠組みにも踏み込んでいくかもしれません。私にとって「技術探険」は、従来の常識にとらわれずに社会の課題に立ち向かい、社会システムをチューニングすることと捉えています。

  4. 中西

    今後はmilabのようなITテクノロジーによらない「技術探険」がさらに増えていくでしょう。だからこそ、これからのBELLグループに必要な人財は「手を挙げてくれる人」です。
    時代とともに社会課題も変化し、BELLそのものも変わり続けていかなくてはなりません。BELLのパーソナリティに合っていれば、属性はどんどんダイバースしていくべきと考えています。

  5. 狩野

    最近、milabは新しい社員を迎えることができました。その方は72歳です。「今からでもいい社会をつくりたい」と言っていただき、milabを選んでくださった。経営層として本当に光栄で、社内も勇気づけられましたね。この社員の志こそ「Honest」「Passionate」「Proactive」そのものではないでしょうか。

  6. 中西

    自分の時代に大災害が起こるかもわからない方が、次世代のために手を挙げていただいている。素晴らしい人財だと思います。
    ベル・データで採用しているミャンマーのエンジニアの方々も頑張ってくれていますね。日本人以上に礼儀正しく誠実で、モチベーションも高い方々です。私たちのほうが見習わなくてはなりません。

  7. 上野

    2024年に協業を開始した、グローバルイノベーションコンサルティング株式会社の人財ですね。国籍は異なりますが、パーソナリティが共通しているため社内にもすぐになじんでいただけました。日本人の社員がランチや飲み会に誘って、仲良くコミュニケーションしています。
    ミャンマーの方々には、アプリケーション事業部に所属し「RPG」という歴史が長いプログラミング言語の開発・運用・保守をお任せしています。本当によく勉強されていて、私たちのほうが見習わなくてはなりません。
    RPGはいまでも現役で基幹システムを支える言語ですが、歴史があるためエンジニアが高齢化しており、持続的な運用が懸念されています。このような技術承継の課題に対して、ミャンマーの方々にも協力していだくことで、業界が若返りグローバルな観点も加えてサステナブルになると考えています。

  8. 狩野

    これらの取り組みからも、BELLはトレンドに追従する企業ではないことがわかります。ベル・データが取り扱う「IBM Power (IBM i)」も、RPGというプログラミング言語も決して最新の潮流ではありませんが確実にニーズはある。milabが取り組んでいる防災事業もビジネスとしては黎明期ですが自らがトレンドを作り出せる可能性を秘めた領域です。
    このように、BELLグループは現実にある社会課題に本気で向き合い、解決策を考えてきました。

  9. 中西

    その姿勢こそ「技術探険」なのです。社員には粘り強く実行し続けられるタフさが必要となります。
    現在は入社後の研修に注力し、技術習得を支援する「プロフェッショナル制度」やタレントマネジメントにも投資していますが、それは施された仕事をこなすためではなく、教科書にないことを開拓するためです。
    バックグラウンドによらず、何よりも「自分はこれを解決したい」と宣言できる方に来ていただきたいと思います。BELLはその意欲に最大限の成長機会を与える会社だということです。

企業の壁を越え「共創」を巻き起こすグループへ

  1. 中西

    第三創業期の大きなテーマになっている「共創」のマインドです。想像力・創造力・技術力をかけ算して社会への貢献を目指し、社外の関係者と積極的に関わりながら、時には立場をも超えて力を合わせていく意識です。

  2. 上野

    「共創」の大きな成功例は、NTT グループ日本情報通信株式会社(以下、NI+C)様とパートナーシップを結んだ「PowerCloudNEXT」の開発です。
    「PowerCloudNEXT」は「IBM Power(IBM i)」の次世代統合型プラットフォームサービスです。DXを推進しAIの力も掛け合わせこのマーケットの将来に安心を提供していきます。
    NI+C様はNTTとIBMのジョイント企業で、同じ「IBM Power(IBM i)」を扱っているという意味ではライバル企業でした。しかし、労働人口の減少、超高齢化社会、IT専門家の減少などの社会課題を解決し「IBM Power (IBM i)」をアップデートするために、パートナーシップの締結に至りました。

  3. 中西

    すべては「社会に安心を届けるために、何が必要なのか」と真摯に考えることです。私たちは現場に密着し、目の前のお客様に全力で向かい合ってきました。さらにお客様と同時に社会の未来まで考え、競合他社ともコラボレーションして新しいサービスを生み出すことができました。
    これからはより強い意志と広い視野を持って「共創」を生み出すことが、私たちBELLグループの役割です。

  4. 狩野

    そのためには、多くの社員の意志と実行力が必要です。上野社長のような新卒から社長にステップアップした社員も、72歳の新入社員の方も、ミャンマーからのエンジニアの方々も支え合って働くユニークな環境で、会社の成長と社員の成長が重なり合っています。

  5. 上野

    会社とは、実態があるようでないバーチャルなものです。だからこそBELLグループは、人と人の支え合いを大切にしてきました。
    私は「なぜ、同じ会社で25年も勤め続けてきたのか?」と聞かれることがあります。その理由は、結局はBELLという、バーチャルでもあり生々しくリアルな存在の大ファンだからなのだと思います。

  6. 中西

    自分がBELLの一番のファンだと思っている社員をもっと増やしていくよう、グループ一丸でひとりひとりの人財と向き合っていきます。BELLグループは100年続く企業を目指していくうえで、やっと30年を超えたところですから。

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