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M.A.
ベル・データ株式会社
本社
営業 -
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M.Y.
ベル・データ株式会社
本社
パワーシステム・エバンジェリスト

BELLの現場から
「技術探険」を生み出す人財とは
BELLグループでは、「人財づくり」を経営方針の中核に据え、独自の強みを最大限に活かしながら、
新たな挑戦領域を切り拓くための人財の確保と育成に注力しています。
その取り組みの一環として誕生したのが、BELL独自の「プロフェッショナル職制度」です。
この制度は、高度な専門スキルとノウハウを駆使してグループ全体の付加価値を向上させるとともに、
次世代の人財育成に寄与することを目的としています。
本記事では、BELLが掲げる「プロフェッショナル制度」と「プロフェッショナル像」について、
グループを代表する2人のプロフェッショナル職(P職)がその想いを語ります。
「伝える」「生み出す」プロフェッショナル職の仕事
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BELLグループは、お客様やその他のステークホルダーに継続的に安心を提供し、共に成長・発展するために「技術」を重要視してきました。「技術」はBELLが社会に貢献していくための鍵となる要素なのです。
そこで、社員が自らの「技術」を伸ばしていくために11種類のプロフェッションと28種類の専門分野を定義し、そのランクを人事評価につなげていく「プロフェッショナル制度」を2019年10月から導入しています。 -
「技術」というとITテクノロジーを指すように思われがちですが、BELLが考える「技術」はとても幅広いものですね。セールスやエンジニアのほかバックオフィスにも多種多様な職種があり、それぞれの「P職」がいます。
私たちはともにP職でありながら部署も異なり、ふだん同じ現場で動くタイミングはほとんどありません。今回はお話を伺えるのが楽しみでした。 -
そうですね。P職の会社への貢献のかたちはさまざまです。
私は「パワーシステム・エバンジェリスト」として、BELLのメインの製品である「IBM i」というオペレーティング・システム、ないし「IBM i」を搭載する「IBM Power」のメリットと、それをビジネスの柱にしているベル・データの価値をお伝えしています。
その相手はお客様やパートナー企業ばかりでなく、当社とまだ取引のない企業、そしてBELL社内のメンバーも含まれます。手段としては、社内外へのセミナー講師を務めたり、営業からの依頼でお客様に直接ご説明したり、BELLグループの技術を伝えるオウンドメディア「e-BELLNET.com」に寄稿したりなどです。また、これら活動は米国IBMにも認定され、今年で5年目になりますが、「IBM Champion」の称号もいただいています。 -
「IBM i」は現在もアップデートを続けながら、多くの企業で現役で活用されている安全かつ安定した基盤システムです。しかしながら40年近くの歴史ある製品であるため、しばしば「レガシーシステム」と呼ばれます。
特にIT業界は「新しいものは良いもの、古いものは使うべきでない」と安直に考えてしまいがちです。 -
だからこそ、新しい・古いというイメージを超えて、企業を支えるシステムとして採用しうる価値があるのかを見極める冷静な議論が必要です。
しかし、サーバーは家電のように誰でもイメージでき、比較できる商品ではありません。そこで「IBM i」の特性とメリットを正しく伝えていくことが「エバンジェリスト」としてBELLへ貢献する方法なのです。 -
私はアプリセールス推進室に所属し、営業メンバーと協力してセールス支援を行っています。案件はシステム開発、データ連携、モダナイゼーション、そしてDX関連も含まれます。お客様へのヒアリング、提案資料作成、プレゼン等にも参加します。
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非常に幅広いセールス支援ですね。
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セールス支援以外にも、主にDX推進部と連携して新しいサービスやソリューションの企画、プロモーション施策にも関わります。
新サービスの開発にあたっては、BELLのエンジニアとの連携が不可欠です。「技術の組み合わせで、こんなことができそうだ」というエンジニアのアイデアを汲み取り、一緒にいままでにないサービスを生み出し、「IBM i」の活用をアップデートしています。
もちろん、エンジニアが思う技術的な面白さと、顧客のニーズは一致しない場合もあります。そこで市場とのバランスを考えながら、社会の役に立つサービスを設計することも大切な仕事です。直近では、生成AIサービス、BtoB Web受注サービス、モダナイゼーションサービス等の新規開発と展開に携わっているところです。
P職は、BELLが常にチャレンジし続けている姿をお客様に見せる存在でもあります。


現場がリーダーシップを持つための「プロフェッショナル制度」
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私たちは、ほぼ同じ時期の入社ですね。私の前職は「IBM i」や「IBM Power」の製造元であるIBMでした。製品企画部門に所属し、当時から「IBM i」のエバンジェリストとして活動してきました。業務を通じて多くの協業他社とのお付き合いをさせていただいており、BELLもそのうちの1社だったのです。
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当時からM.Y.さんはIBMの発信を代表され、システムの業界では知らない人はいないというほど存在感のある方でした。入社されたときはBELL社内にも大きな歓迎と驚きがあったことをよく覚えています。
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私がBELLにジョインした理由は、IBMでの定年退職が近づいてきた時期に、ベル・データの前社長から直接声をかけていただいたことがきっかけでした。
エバンジェリストとしての自身のスキルと経験を活かせること、「IBM i」を今後も盛り上げていきたいという前社長の熱意に心を動かされました。オフィスを訪れてみると若い社員が多いことも印象的でした。人財が多様で新陳代謝できており、将来性を感じたことも決断を後押ししました。 -
私の入社理由も、ベル・データへの入社当時の社長の人柄と、会社のカルチャーでした。前職ではIT系スタートアップ企業の創業メンバーとして組織を率いていました。転職を決意したきっかけは、我流で取り組んできたビジネスに壁を感じ「井の中の蛙になってしまうのではないか」という焦りを感じたことでした。そこである程度の規模がありながら柔軟に業務を進められそうな企業の中で、自分の思い描く経験値やキャリアを見つめなおしたいと考えたのです。
ベル・データは、転職エージェントに紹介されました。非常に印象的だったのは、一次面接に伺った際、予定外に「社長が参加する最終面接」になったことです。その場で入社を決めていただいたスピード感に驚くとともに、仕事への姿勢に強く共感しました。前社長の面接時の笑顔とBELLのHPに掲載されていた前社長の笑顔がまったく同じで、作りものではない理念がある会社だと直感しました。
実際に入社するとメンバーが一丸となって仕事に真摯に向き合い、ヘルプを出すといやな顔をせず手を貸してくれます。それぞれが主体的に支え合っている、誠実なカルチャーが「プロフェッショナル制度」にも活きていると思います。
BELLにとっての「プロフェッショナル制度」の意義
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BELLでは、P職とマネジメント職のキャリアルートがそれぞれ用意されていることで、社員が自らの成長を志向しながらも、会社としてそれを後押しし、待遇にも反映する点に意義を感じます。特に日本社会では、職場で評価されるためには管理職ポジションに昇進しなくてはならないという意識が根強くありますが、現場のプレーヤーを追求したい人もいるはずです。スキルがある人が現場にとどまれないから転職するとなっては、会社にとってもマイナスです。プロフェッショナルとしてキャリアアップを目指せる環境は、メンバーが会社のなかで能力を最大限に発揮し、優秀な人財が定着するという意味でも素晴らしいと思います。
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その一方で、自分の仕事を追求するなかで自分の仕事に関することしか知らないことになってしまうリスクも存在すると考えています。そのため、P職は、後進の育成のためのメンタリングの実施や、社内外を問わないプロジェクトの発足、社内向けの論文「プロフェッショナルレポート」の執筆によるナレッジ蓄積など、周囲に対しての影響力をもって活動していくことも求められています。技術を個人のものにせずメンバーでシェアするためにも「プロフェッショナル制度」は有効なのです。
私自身もメンタリング制度を活用し、部署や役割の異なる後輩メンバーのメンターとなり、コミュニケーションを深めながら、物事の捉え方や考え方、キャリア形成などを改めて考える時間を共有しています。 -
さらに個々が自分の仕事に責任感を持つためにも「プロフェッショナル制度」は重要です。一般的な組織では職位が上の者がリーダーになり、部下はそれに従うと思われていますが、例えばエンジニアリングの場面では現場のエンジニアがもっともリーダーにふさわしいはずです。つまり立ち向かう「課題」ごとに誰でもリーダーになる可能性があり、「プロフェッショナル」の意識とは、自分の能力でその役割を果たせる人なのです。
P職はBELL独自の価値観「技術探険」を体現する存在
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私はエンジニアのように、製品に直接触れる役割を担っているわけではありません。私にとっての「技術探険」は、「IBM i」を技術の世界に閉じ込めず、いかに「価値」に転換するかということです。
私たちが日常的に扱っているテクノロジーの多くは、突き詰めれば「スイッチを押せば灯りがつく」ということの延長のようなものだと言うことができます。大切なのは、「使う人にとっての価値」があるかどうかです。そこで私は可能な限り最新の情報をIBMの米国の製品開発部門より取得して、新しい技術の概要を掴み、同時にどのようなビジネス的な「価値」があるかを見極め、いち早くBELL社内に共有します。新しい価値はエンジニアの方々を刺激し、さまざまなアイデアが生まれ、BELLの全員が「技術探険」に乗り出せるようになるのです。
言い換えると、エンジニアでない私にとって追求するべき「技術」とは、価値を言葉にして誰かに伝達し、理解を得て、行動に移してもらう能力、すなわち「国語力」なのかもしれません。 -
まさに、チャレンジの連鎖が大切だと思います。私にとっては、新しい技術を活用した新商材や新サービス、ソリューションへ積極的に関わり、社内外に展開できるスキームを構築していく活動が「技術探険」です。
BELLには、社内で新プロジェクトを立ち上げられる自由度の高い環境があります。部署横断でメンバーがアイデアとスキルを持ち寄ります。
いわゆるファーストペンギンとなる覚悟を持って、リスクを含めて全体を俯瞰でみられるように努めています。会社としては今後もっと失敗を受け入れ、挑戦に投資していく体制を期待しています。 -
自らが選んだ道を追求する「プロフェッショナル」は、足元の技術を固めることのように思えるかもしれません。しかし、思わぬ新しいキャリアが開けることもあります。私が社会人になった当時は「エバンジェリスト」という職種自体の存在を知りませんでした。自らの仕事にコミットすることで視野が広がり、結果として目指す姿が変化していったのです。
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職種は何であれ、それぞれの現場でいま取り組めていることの+αを探険、創造していくのがP職です。新しい領域、技術、業務の進め方を開拓し、その姿を社内に見せて欲しいですね。その取り組みが、よりいっそうチャレンジしやすい環境や文化をBELLに与えていきます。P職は自身の挑戦によってカルチャーをつくり、会社を進化・醸成していく存在なのです。これからBELLグループにジョインする人財の方々には、ぜひP職の一員に加わっていただきたいと思います。
